きくときく

認定補聴器技能者が日々、成長のためがんばってます。 補聴器とまったく関係ない私の頭の中も綴ります。

2019年03月

補聴器の悪いところも全部伝える。

これで70%の音です。

買ってその日から聞こえるのでなく、慣らす期間が必要です。慣れるまでに3か月~1年掛かります。毎月来店ください。それまでは、○○は聞こえません。慣れても○○は無理です。

 

お客様に合わせて赤ちゃんの泣き声、子供が騒いでる声、犬の鳴き声、車の音、しゅうとめさんの小言、旦那のぐち、悪口。

 

装脱の練習。電池の交換の練習など面倒なことが増えます。

 

ポイント 悪い事をドンドン伝えた方が、信用頂ける。

 

慣らし方

「うるさいなー」「嫌やなー」でなく「今まで聞こえてなかった音が聞こえてうれしいなー」「聞こえてうれしいなー」と慣らしてください。虫の声、風の音、草木の揺れる音、川のせせらぎ。

 

比較試聴を行う。

 

選択肢を買うか買わないかでなく、どっちの補聴器が良いかにする。

本当にこの補聴器で良いのか

他の補聴器が良かったのでないか   

単にこれを売りたいのではないか
不満、疑問があれば慣らしてくれない

 

違いが分からない。→どちらでも大丈夫という事ですので、素晴らしい耳です。

違いがわかる。→ワイデックスの場合。こちらは言葉が聞き取りやすい補聴器です。しかし、音に迫力があるため慣れにくい方は難しいのですが、お客様は良い耳をお持ちですので、聞き取りやすいこちらで大丈夫とのことですから、素晴らしです。

GNの場合。こちらは初心者向きの慣れやすい補聴器です。お客様は初めてですので、こちらの方が向いてますので、こちらを選んで頂いて良かったです。

 

なんにせよ、褒める。

 

ウソをついてるわけでなく。目的の為です。

 

「もし、付けるならどんな形が良いですか。色は何色が良いですか。

「もし、付けたなら、鳥の声、風の音、木の揺れる音、虫の声、聞こえるかも」

「もし、付けたらお困りごとは解決しそうですか。」

 

ポイント 使っているところを想像させる。

 

 

 

後は黙る

 

「些細なことでも良いので、気になること質問はないですか」「私の説明で、分りづらかったところ、もう一度聞きたい説明はありますか。」の繰り返し。

もし分らないことを聞かれたら、その場でメーカーに電話して聞くなど、迅速に対応。

分らなければ、調べときますと時間をもらいます。曖昧に答えない。


○試聴 

ファーストフィットの70~80%の音

 

付ける前に「周りの音は何か聞こえてますか?」「‥‥?」

自声、周りの音がうるさい事など、予想できるデメリットを伝えます。

 

付けてまず、お客様の表情を見ます。お客様の意見でなく表情で音の大きさを判断。

少し離れて、普通より小さな声で「お客様、聞こえてますか?私の声の大きさどうですか?」

「小さい」「ですよね。さっきはこれぐらいの大きな声で話していました。」「これぐらいではどうですか?」

 

お連れ様がしゃべりだしたら、会話を楽しんで頂く。

 

周りの音はどうですか?

音楽、向こうの店員の声、店内はこんな音がしてます。

紙の音、金属音を聞いて頂く。

 

 

自分の声の大きさ、返答までの時間、表情、姿勢、本人様が口数が多くなる。など。

それを伝える。

 

 

「聞く力が70%でしたので、補聴器を付けても余り改善できない可能性もあった為、心配でしたが、お客様は大丈夫ですね。補聴器を付けても全然ダメな方もおられます。

良く聴こえてます。」

 

「今、十分ほど付けて頂いてますが、嫌な表情ひとつせず付けて頂いております。ダメな方は、すぐに外したくなるので、お客様は補聴器に慣れて頂きやすい様です。」

 

ポイント 問診時との違いを分かりやすく。

補聴器を付けたらうまく行きますよと安心頂く。褒める


○測定結果説明

オブラートに包まず事実を伝える。

気導 悪ければ悪いと伝える。

「聞こえにくい」「同年代の方より悪いです」です。

「結構、ご苦労されてるのではないですか?」悪いことを強調する言葉。

 

骨導 これが良ければ耳鼻科をお勧めし、治るかもしれなかったのですが、これが悪ければ、補聴器を付けた方が良いという事です。

 

語音弁別測定 

良かった場合。100%です。良かったです。今着ければかなり良く聴こえますよ。しかしほっといたら、えらいことになりますよ。今付けた方が良いという結果です。

 

悪かった場合。補聴器を付けても聞こえていた若い時の70%しか取れません

30%は聞き取れません。

補聴器を早く付けないとドンドン悪くなっていくことが多く、何年かほったらかしにして

もし50%ぐらいになると大事な話は筆談が必要になってしまいます。

早く付けた方が良いという結果です。

補聴器を付けてもお若い時と同じように聞こえるのは無理です。しかし付けないよりは付けた方が良く聞こえます。付けないと将来大変なことになるかもしれません。

聴く力が落ちてから、ご来店され、うるさいだけで何を言ってるかわからないと悲しそうに帰って行くお客様をみて何度も私も悲しくなってことがございます。

 

ポイント 測定の結果が早く付けた方が良いと言っていると伝える。

     今でなく5年後、10年後の未来を想像させる。

 

ここまではネガティブなことを伝え、なるべくハードルを下げておく。ここから褒めまくる。モチベーションを一気に上げます。


○測定

絶対に正確だと思える様に丁寧に行う。

その後の測定説明、セールストークの発言に説得力が加わる。

お客様の不安を無くす。測定は結構不安なものです。ネガティブな発言をされたら、もう一度測りなおす。「右の時間違えたかも?」など

 

個人差が出ない様に「少しでも聞こえたら押してくださいね」

完全に聞こえてから押す方と適当に押す人の違いを無くす

 

測定室に入り、2人きりになった時に本音が出ることもある。

販売員「本当は付けたくないんですか?」

お客様「家族が付けろと言うから仕方なく来てるだけ」

ネガティブな発言にはポジティブな内容で、お返しします。

販売員「自身の為でなく、ご家族のためにつけるんですね」

販売員「ご家族もお客様と楽しくお話ししたいんですかね?」  など


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