きくときく

認定補聴器技能者が日々、成長のためがんばってます。 補聴器とまったく関係ない私の頭の中も綴ります。

2019年04月

ご主人が施設に入ってしまい、自分が施設の方と話をしたり電話連絡をしたりしなくてはならなくなった。自分の病院と主人の施設とで毎日忙しく聴こえないと困る。家の電話は聴こえるが、携帯電話が聴き取りにくい。聴き間違いが多く迷惑を掛けてしまう。

30年前から聴き取りづらく当時補聴器を作ったが、うるさくて着けられなかった。

測定すると、左右とも平均聴力60㏈ですが、4000Hzと8000Hzはスケールアウトでした。語音弁別70%。

30年前から悪いかったとのことで語音弁別がもっと悪いと思っていましたが、そうでもなかったです。

クワトロ9で試聴しました。「昔に比べたらそんなにはうるさくはない。しかし自分の声がおかしく、あなたの声も機械の声みたいに違和感がある。」「おっしゃる通りです。補聴器の悪いところを先に伝えますとまず自分の声が自分の声ではないように聞こえます。今まで聞こえてなかった周りの音が聞こえてくるためうるさく感じます。ですので、慣らすことが必要です。買ってすぐよく聴こえるわけでなくはじめは7割ぐらいの音からはじめ徐々に音を大きくし慣らしていきます。3か月から半年かかります。」「騒がしく普通と違う感じがする」「そうですね。お客様はそう言いながら着け続けていただいているため必ず慣れます。慣れることができない方は、すぐ外したがったり、音を小さくしてほしいとおっしゃります。お客様は大丈夫です。しかも普通でないとおっしゃりましたが、お客様にとっての普通は聴こえてないことでしたが、聴こえてる人にとっての普通はこんな感じなので、昔はこんな感じだったのを忘れておられるだけです。」

価格を伝えるとびっくりされたため「予算はいくらでしたか?」「10万ぐらい」「20万ぐらい出していただいた方が絶対良いですよ」とエンヤを試していただきました。「さっきよりはうるさいが慣れることができそう」とエンヤ両耳になりました。

4年前にGNリサウンド VO777DW両耳お買い上げ。

「右がハウリングする」

先月に「音を大きくしてほしい」となり上げたことが原因の様でした。

2年前に測定してから行っていなかったため「時間がよろしければ久しぶりに測定してみませんか?」と提案し行いました。

右耳は全体的に5㏈ほど悪くなっておられました。

左耳は4年前、語音弁別が55%。2年前は70%。今回は90%と年々良くなっておりました。「言葉の聞き取りは悪くなることはあっても良くなることは普通ございませんが、なぜか良くなっております。よかったですね。」と伝えました。

右の音を少しだけ下げ、DFSを行うとハウリングはおさまりました。

語音弁別が良くなるケースは初めてでした。

補聴器相談

86歳 女性

ご希望は、目立ちにくい補聴器。CICをご希望。左のみが悪いため左のみをご希望。

左は慢性中耳炎で耳垂れが少しあるそうです。

1年前にご主人がお亡くなりになり、休んでいたが、長年やっていた喫茶店を再開するためにしっかり聴こえるようなりたいそうです。

測定結果は、平均聴力右55㏈、左75㏈。語音弁別右75%、左70%。

「測定の結果、両方悪いことがわかりました。両方悪ければ両方着けるのが普通です。騒がしいところ、複数の人との会話、方向感覚がわかり、両耳の方が断然聞きやすいです。語音弁別も落ちておりますので、片耳のみにするともう片方は聴き取る力が落ちてしまいます。」両耳をお勧めし、両耳、右のみ、左のみと体験いただきました。「両耳が一番聴きやすいが、両耳着けるのは抵抗がある。今回は左のみにし、聴こえずらければ左も購入する」

「耳垂れがあるため少し目立ちますが、耳かけ型がお勧めです。」「なんとか目立たな補聴器でできないかしら」「メーカーに確認してみます」

GNリサウンドに電話してみました。「耳穴型で、先端にチューブを着けたり、ベルリング加工をすることで故障のリスクは減りますが、減るだけで故障のリスクはあります。CICですとベントが大きく開けれないため、湿気でレシーバーがうまく振動せず、音も悪くなります。RICにしてイヤーモールドを作っていただいた方がまだましかと思われます。お勧めは、BTEです。」

お客様に伝え、BTEでまだ小さいバーナフォンをお勧めしました。

息子様と相談するそうで、またのご来店となりました。

 

クワトロRE761-DRWC 両耳

先月に息子様がご来店し、相談を受けておりました。

本日、本人様と息子様でご来店。

現在は、10年前にご購入されたパナソニックのRICを左に着けておられました。

「家の呼び鈴が聴こえずらい。人の声は何を言っているのか内容が分からない。」

話しかけても内容が分からないようで、息子様が耳元で大きな声で何とか会話ができるレベルでした。

測定すると平均聴力左右とも80㏈。語音弁別は右30%、左は40%。

補聴器を着けてもむずかしい耳ですと息子様に伝えクワトロRE9の試聴を行いました。

まず100%のままで聴いていただきました。

わざと小さな声で「聴こえますか?何を言ってるかわかりますか?」「聴こえてます。何を言ってるかわかります。」息子様がびっくりした表情になり「聴こえてるの?すごいねー」私の予想以上に聴き取れるようでしたので、大変うれしく思いました。

しばらく息子様と会話していただき、私も世間話をしながら、ふだんの生活スタイル、行動範囲などをお伺いしました。

充電式のRICがお勧めであること、両耳が聴き取り安いことをお伝えしました。カラーも決めていただきましたが、お客様の方からは値段の話が出ませんでしたので、こちらから「ご予算はおいくらぐらいでお考えですか?」と切り出しました。息子様が「予算はない」とおっしゃったため「今着けていただいているのは、90万円です。」「えっ!90万円?」と表情が真顔になってしまいました。「ご予算が大丈夫でしたら、一番良いものがお勧めですが、お話を伺っているとあまり外出したり、騒がしいところへは行かれないようですので、60万円ぐらいでも十分と思われます。音を60万円のものにしてみます」本人様が「違いが全く分からない」とのことで、RE7に決まりました。よくよく話を聞くと本人様がお金を出すそうでしたので、本人様にもう一度値段の確認をしました。「今まで我慢して苦労したから、最後に贅沢しようか」と決まりました。

3週間前にご購入いただいたお客様。93歳。女性。

お渡し時は装着も上手に行うことができ、音もうるさくなくよく聴こえると良好でした。

一度アフター電話を本人様にかけましたら、「私はあんたのことを知らんから、もう掛けてこないでください。」といたずら電話と間違られてしまい、そのままになってしまってました。

本日、来店されました。

「音がでないので、見てほしい。」

「電池がなくなっているだけですので、大丈夫ですよ。」

電池の入れ外しの練習。装脱の練習し、30分ほど世間話をしてかえられました。

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