きくときく

認定補聴器技能者が日々、成長のためがんばってます。 補聴器とまったく関係ない私の頭の中も綴ります。

カテゴリ:認定補聴器技能者 > フィッティング

左右差がある場合の補聴器のフィッティング
オージオ 左右差

長期間左右差がある状態で聞いていた方のバランスを変えてしまうとかなりの違和感となります。

良い耳の音を調整し、悪い耳の音も同じ挿入利得にする。バランスを変えない。

慣れてきたら、悪い耳の音を上げる。上げる場合も良い耳との差は5㏈程度までにする。

 

まず右を合わせる  加齢性難聴の場合のフィッティング参考

 

11000Hz→聴力の1/3を入れる。

500Hz→1000Hzの利得より36㏈小さい値

2000Hz→1000Hzの利得より2㏈大きい値

4000Hz→1000Hzの利得より2㏈大きい値

 

 

左も同じ挿入利得にする


加齢性難聴の場合のフィッティング

加齢性難聴の特徴
・気骨導差なし

・左右差なし
・隣合う周波数の音量差は10㏈以内
上記に当てはまらない場合は、調整方法が違います。


加齢性難聴

下記の基準で目標値を決める。

違和感が強い場合は目標値の70%~90%ではじめる。

1/3利得法

水平型の場合
1000Hz→聴力の1/3を入れる。
500Hz→
1000Hzの利得より3~6㏈小さい値
2000Hz→1000Hz
の利得より2㏈小さい値
4000Hz→1000Hzの利得より4㏈小さい値
漸傾型の場合
1000Hz→聴力の1/3を入れる。
500Hz→
1000Hzの利得より3~6㏈小さい値
2000Hz→1000Hz
の利得より2㏈大きい値
4000Hz→1000Hzの利得より2㏈大きい値

上のオージオグラムの場合

IG 加齢性難聴
ラウドとソフトはノーマルと同時に調整し、フィッティングソフトのバランスで良い

下記で合わすこともあります。
1/2利得法
1000Hz→聴力の1/2を入れる。
500Hz、2000Hz、4000Hz→1000Hzの利得より2~5㏈下げる。

35㏈HLを目指す
補聴器を装着時に1000Hzが35㏈HLになるように利得を入れる。



補聴器購入者に伝えなくてはならないこと

・補聴器によって音を大きくすれば完全に解決するわけではない。語音弁別能(聞えていたときに戻らない)
・数ヶ月かけて複数回の調節が必要である。難聴脳
・補聴器からの音に順応させるために自らが慣すための努力をしなくてはならない。補充現象があるため違和感がある。

正しい利得を入れることも重要だが、必ず慣れますので、いっしょに頑張りましょうと、お客様のモチベーションを保つことがより重要です。
慣すための2~3ヶ月の期間が必要であり、今後の計画を伝えます。
初めの1週間が一番つらいことも伝えます。
初めからできる限り長時間装用してもらいます。










耳の穴の入口を塞ぐと音の抜け道がなくなり、自分の声が響き違和感が出ます。

人によって表現が違います。

・自分の声がうるさい

・自分の声が響く

・自分の声が変わって聞こえる

・機械を通して聞いているみたい

・録音した時の自分の声みたい

 

こもり感はなくすことは不可能です。慣れてもらうしかないです。

しかし調整などにより軽減することができます。

 

まず両耳がこもるのか、左右のどっちかのみがこもるのか確認します。

片耳ずつ着けてもらい確認し、こもる耳のみ調整します。

 

調整による改善

①低域を下げる

②高域を上げる
まったく逆の場合もあります。

 

耳穴の場合

①ベントを開ける。大きくする。(パソコンの設定を変更することを忘れないようにする)

②補聴器の大きさを小さくする(外耳道内の圧迫、迷走神経などに対する刺激を減らす)

 

耳かけの場合

①耳栓を小さくする

②耳栓を変更する。(オープンタイプ、チューリップタイプ)

病気の場合
鼻をよくすすっているお客様は耳鼻科をお勧めしましょう。
病気が原因の場合があります。

両耳効果のないケース

両耳装用はメリットが多いですが、お勧めしてはいけない場合があります。
効果がないだけでなく、良い耳の聞こえを悪い耳の聞こえがじゃまをしてしまう事もあります。
両耳装用の効果がほとんどない場合の方でも体験いただくと両耳の方が聞こえが良い方もいます。
しかし、後のクレームを防ぐためにも効果がない可能性を伝えておいた方が良いです。

参考にさせて頂いた文献:補聴器のフィッティングと適用の考え方 小寺 一興 (著)
補聴器のフィッティングと適用の考え方
小寺 一興
診断と治療社
2017-02-07


両耳装用のメリット

①音の方向がわかる

左右の耳に入る時間差と大きさの違いで方向を判断できる。

右から音がした場合、先に右の耳に音が入り、その後に左耳に音が入る。

右の耳の方が大きく聞える。

 

②楽である。補聴器の音を小さくできる

片耳のみの聞こえと

それより6㏈小さな音を両耳に入れた聞こえは同じである。

片耳より小さな音で良いため音の刺激が少なくて済む

 

③騒がしい場所で聞き取りやすい

片方向からの雑音がうるさい場合、逆の方向の耳で聞き取ることができる。

語音弁別が下がっている場合、左右で補うことができる。

 

参考にさせて頂いた文献:補聴器のフィッティングと適用の考え方 小寺 一興 ()

補聴器のフィッティングと適用の考え方
小寺 一興
診断と治療社
2017-02-07




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