きくときく

認定補聴器技能者が日々、成長のためがんばってます。 補聴器とまったく関係ない私の頭の中も綴ります。

カテゴリ: 補聴器



認定補聴器技能者 小栗 啓が、第三者の中立的な立場でお伝えさせて頂きます。

耳穴

補聴器を着けても語音弁別能が悪い場合、聞こえに満足していただくことが難しいです。

実際の事例を知っていただくことにより、補聴器生活が少しでも快適になれば幸いです。

 

伝えたいこと

・語音弁別能(参考 語音弁別能)が悪くなってからでは遅いので、早く補聴器を着けて欲しい。

・語音弁別能が悪い場合、良く聞こえていた時(若かったとき)の聞こえには戻らない。
 それを受け入れなくては補聴器とうまく付き合えない。

・あきらめなくてはならないこともあるが、要望を伝えると改善できることもある。
 (当店は貸し出しは無料で、成約まで一切代金は頂いてません。)

 

事例

72歳 男性

現在 両耳 60万円のカナル使用 3年前に購入

 

〔要望〕

声は聞こえるが何を言っているのか内容がわからない

言葉の内容がわかるようにして欲しい

友人とのゴルフ後の食事での会話が聞き取れず「カッコ悪い」ので、改善したい

〔対応〕

語音弁別能が70%であるため

・補聴器の限界

・言葉の聴き取りが、良く聞こえていた時(若かったとき)の70%であること。100%にはならないこと

・騒がしい場所での会話、複数人との会話は70%以下になること。

・ご希望に100%答えることはできないこと。

お伝えした上で、シグニア5NXカナル 両耳(47万円)を貸し出ししました。

 

1週間後

〔要望〕友人の声は聞こえているが、内容がわからないため調整して欲しい

〔対応〕音量を上げました。

お客様「音をもっと大きくして欲しい」

小栗「音量を上げると声は大きくなるが、内容の聴き取りは変わらないか、もしくは余計に聞き取りにくくなる可能性があります。」

お客様「認定補聴器技能者の小栗さんなら、なんとかして内容が聞き取り安くできるでしょう?」

小栗「補聴器の調整によってお客様の聞こえを最大限まで引き出すことは一生懸命させていただきます。お客様の聞こえの限界、補聴器の限界まで調整させていただきます。しかし語音弁別能を100%にすることは無理です。」

お客様「これで様子見てみます。」

 

さらに1週間後

〔要望〕電話が聴き取りにくい

〔対応〕電話が聞きやすいプログラムを作りました。

お客様「固定電話の声は聞こえるが、内容がわからない」

小栗「電話が聞きやすいプログラムを作りました。ボタンを押すと電話が聞こえ安い音に変わります。」

実際に電話で体験いただきました。

お客様「これは良く聞こえる。ありがとう」

 

さらに1週間後

〔要望〕音を小さくして欲しい

〔対応〕音量を上下げました。

お客様「周りの音が気になって、言葉がわかりにくい。音を下げて欲しい。」

小栗「音を下げると初めの音に戻りますが、良いですか?」

お客様「戻して欲しい」「もっと内容がわかるようにならないかな?」

小栗「補聴器の調整によってお客様の聞こえを最大限まで引き出すことは一生懸命させていただきます。お客様の聞こえの限界、補聴器の限界まで調整させていただきます。しかし語音弁別能を100%にすることは無理です。」この話しは何回も伝えていますが納得いただけない様です。

 

さらに1週間後

〔要望〕音を大きくして欲しい

〔対応〕ボリュームコントロールをつけました。

お客様「音を小さくしたら聞きにくくなったので、大きくして欲しい。」

小栗「スマホを使ってボリュームを変更できるようにできますよ。」

お客様「スマホは持っているが、苦手だな。」

小栗「1週間ほど頂ければ、ボリュームコントロールというものをつけることができます。」

 スマホ ボリュームコントロール

さらに1週間後

小栗「これでボリュームコントロールを回転させることにより音を大きくしたり、小さくしたりできます。」

お客様「ボリュームコントロールが小さくてうまく回転できない。」

小栗「1週間ほど頂ければ、ボリュームコントロールを大きくして回転しやすくできます。」

 

さらに1週間後

お客様「これでボリュームコントロールを回転しやすくなったので、これでやってみます。」

 

さらに1週間後

〔要望〕友人の声は聞こえているが、内容がわからないため調整して欲しい

〔対応〕機種を7NX67万円)へグレードアップしました。

お客様「だいぶ聞こえは良くなったが、まだ友人の話す内容がわかりにくいときがある。」

小栗「補聴器の音は合っています。」

小栗「聞き取りにくい原因は

①そもそも友人の声が聞き取りにくい声である。

②周りが騒がしい。

③語音弁別能が70%であるため

の3点考えられます。

①の場合は友人にはっきり、ゆっくり話すようにお願いしてください。

②の場合は、補聴器のグレードアップをすると周りの雑音は防ぐことができます。

③の場合は、しょうがないです。

お客様「グレードアップしてみようかな?」

小栗「グレードアップすると今よりは聞きやすくなりますが、語音弁別能の70%が80%になったりはしませんので、良く聞こえる人の70%であることには変わりがありませんで、それを理解した上であれば、挑戦してみても良いと思います。」

 

さらに1週間後

小栗「これが最高位機種です。」

お客様「これでダメであれば諦めるしかないね」

 

さらに1週間後

お客様「購入を決めます。いろいろありがとう」


最後まで読んで頂いてありがとうございました。



 

形

難聴の度合い。どういうシーンで使うか。手が不自由な方かどうか。

その人その人にあった補聴器があります。


認定補聴器技能者 小栗 啓が、第三者の中立的な立場でお伝えさせて頂きます。


耳かけ型
 
耳かけ

補聴器全体の約60%の人が使っています


難聴の程度が軽度から重度まで幅広く対応できます。


こんな人におすすめ

・こもり感が気になる人

・充電式が良い人(耳穴型は種類が少ないです)

・難聴の程度が重度の人


長所

・聞こえが良い(違和感が比較的少ないので補聴器が初めての方は慣れやすいです)

・大きさ、形の種類が多い。

・機能性が良い

・目立ちにくい

 

短所

・汗の影響を受けやすい。汗かきの人、スポーツ時には向いていない。

・装着の練習が必要(装着は簡単と思う方も多いかもしれませんが、やってみると難しい場合もあります。練習すればできるようになる方も多いですが、手が不自由な方は無理な場合が多いです。練習して装着できるようになる方でも毎日練習して2週間以上かかる方も多いです。装着の練習だけにご来店される方もいらっしゃいます。)

 


耳穴型 
耳穴

補聴器全体の約35%の人が使っています

粘土で耳の型を取ってピッタリに合わせます。


こんな人におすすめ

・目立たない補聴器が欲しい人

・汗かき、スポーツ時に使う人

・メガネ、マスクをする人

 

長所

・目立ちにくい

・装着しやすい

・外れにくい

・汗の影響を受けない


短所

・ピーピー音(ハウリング)が鳴りやすい(音量を大きくするとピーピー音が鳴りやすいため重度難聴の人はむかないです)

・こもり感、自分の声に違和感がある

・充電式がほとんどない。電池式がほとんどである。


ポケット型 
ポケット

補聴器全体の約5%の人が使っています

最近はあまり使われていません。


こんな人におすすめ

・手が不自由な方

・寝たきりの人(ピーピー音が出にくい)

・重度難聴の人

 

長所

・操作がしやすい

・電池寿命が長い

・紛失しにくい

・ピーピー音(ハウリング)が出にくい


短所

・聞こえが良くない

・コードが邪魔

・目立つ

 

骨伝導型

骨導

音ではなく骨に振動を伝えて聞こえるようにします。

実用性は低くおすすめではありません。


短所

・デザインが悪い

・聞こえが良くない

・それほど音を大きくできない。


最後まで読んで頂いてありがとうございました。



2年目にご購入のお客様

 

定期的に調整には来てくれるが

毎回同じ事の繰り返しでした。

「聞こえない」「うるさい」「音を下げて」とおっしゃります。

使用頻度をお伺いすると週に23日、12時間使っているそうです。

「補聴器は慣さなくてはならないですよ」「毎日、なるべく長い時間使ってください」とお伝えすると

「そうやった。慣さないといけないね。もっと着けないといけないね」とおっしゃります。

「もっと着けていただいて慣れたら、もっと大きな音にしますので、頑張ってくださいね」

「わかった」

この繰り返しでした。

 

しかし

最近は違います。

「慣れたら、音が物足りなく感じる」「もっと聞きたいので、音を大きくして」とおっしゃるようになりました。

3ヶ月前に息子さんの自宅の近くに引っ越したそうです。

息子さんともっとお話がしたいと言う目標ができたことで、モチベーションが上がった様です。

最後は「補聴器に慣れたので、補聴器がない生活は考えられない。1日中着けています。」

とうれしいお言葉をいただきました。


最後まで読んで頂いてありがとうございました。


補聴器の購入補助制度 障害者総合支援法


認定補聴器技能者 小栗 啓が、第三者の中立的な立場でお伝えさせて頂きます。

補聴器は価格が高額です。

補聴器の購入時に補助制度がありますので、対象の方は利用しましょう。

身体障害者手帳申請をおこない。次に補聴器費支給の申請を行います。

「身体障害者」と言う言葉が気になったり、「めんどう」という言葉が思い浮かんだりするかもしれませんが、良く聞こえる喜びを考えると行動あるのみです。

役所の方も難聴の方に慣れていますので、安心して相談してみましょう。

 

補聴器の購入補助制度とは

聴力が規定以下の場合、身体障害者に認定されます。

認定される規定聴力は高度難聴レベルです(とても大きな声で話さないと会話できない、耳元で大きな声で話さないと会話できないレベル)。軽度、中等度の難聴では認定されません。

認定を受けて身体障害者手帳を持っていると障害者総合支援法により補聴器購入時に補助が受けることができます。

 

身体障害者手帳申請の方法(市町村によって違います)

①役所の福祉課で手帳を申請するための書類をもらう。

②役所の福祉課で指定された耳鼻咽喉科を受診し、医師に身体障害者診断書を書いてもらう。

③役所へ交付申請書、身体障害者診断書を提出する。

障害者手帳の交付の可否、また交付される場合はその等級(1級~6級)の判定が行われます。

④身体障害者手帳が発行される。

書類提出から発行まで12ヶ月間掛かります。

「困っているので早くして欲しい」などとお願いすると早くなることもあります。

まれに役所の方のミスで漏れや見落としがあるときがあります。2ヶ月以上たっても連絡が無い場合は、窓口まで相談してみましょう。

 手帳基準

補聴器費支給の方法(市町村によって違います)

①役所の福祉課で補聴器を申請するための給付申請書をもらう。

②役所の福祉課で指定された耳鼻咽喉科を受診し、医師に補装具交付意見書を書いてもらう。

②医師が書いた補装具交付意見書を補聴器販売店へ持って行く。

見積書を書いてもらう。

③役所の福祉課へ給付申請書、補装具交付意見書、見積書を提出する。

④補装具費支給券が発行される。書類提出から発行まで12ヶ月間掛かります。

「困っているので早くして欲しい」などとお願いすると早くなることもあります。

まれに役所の方のミスで漏れや見落としがあるときがあります。2ヶ月以上たっても連絡が無い場合は、窓口まで相談してみましょう。

⑤補装具費支給券を補聴器販売店に提出し補聴器を注文してもらう。

⑥補聴器が届いたら、補装具費支給券に署名、捺印(印鑑を忘れないように注意)し、補聴器を受け取る。

 

大阪市の場合

難聴度合いによって支給される補聴器が決まっています。

自己負担額は原則1割負担となります(5000円前後)

所得によっては全額支給で負担なしです。

支給される補聴器の種類

高度難聴用ポケット型

高度難聴用耳かけ型

重度難聴用ポケット型

重度難聴用耳かけ型

耳穴型(審査がおりる事は少ない)

 

5年ごとに申請できます。

5年経っても役所の方は教えてくれませんので、5年経ったら忘れないように自分で申請に行ってください。

5年経てば補聴器の性能がかなり良くなっており、良く聞えるようになります。

 

 

労災、戦災で聴力の障害を認定されている方は、5年に1度、無償で補聴器を支給されます。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。



補聴器が「ピーピー」ハウリングする時の原因と対策

認定補聴器技能者 小栗 啓が、第三者の中立的な立場でお伝えさせて頂きます。

補聴器からピーピー音が鳴る現象をハウリングといいます。

昔(5年~10年前)から比べるとハウリング抑制機能が改善されて少なくなっていますが、
補聴器の悪いところのひとつです。

 カラオケや集会などでマイクを使う際に「ピー」とか「キーン」などと大きな不快な音を聞いたことはありますか?
それがハウリングです。

補聴器はマイクが拾った音を大きくしてレシーバー(カラオケで言えばスピーカー)から出します。

補聴器を着けた時に耳穴との間に隙間があるとそこから音が漏れてしまいます。
その音をマイクが拾いもっと大きくしてレシーバーから出します。
その音がまた漏れてマイクが拾って・・・と繰り返されて「ピーピー」となってしまいます。

 

原因と対策

補聴器や耳栓をしっかり着けてない。
補聴器や耳栓がしっかり耳穴には入っているか確認してください。

 

補聴器や耳栓の形、サイズが耳穴と合っていない。

耳穴型であれば作り直してもらいましょう。(入れ歯と同じで一度で合わないこともあります)

耳かけ型であれば耳栓を変えてもらいましょう。既製の耳栓であれば耳の型を取ってオーダーメードの耳栓(イヤーモールド)を作りましょう。

 

レシーバー(音の出るところ)の向きがあっていない。鼓膜に向かずに耳穴の壁に向いている。

耳穴型であれば作り直してもらいましょう。再度耳穴を取るときは奥の方まで粘土を入れてもらうようにしましょう(耳穴型を取るときに粘土を耳に入れます)。粘土を奥まで入れることができないと鼓膜の方向がわからないです。

 

補聴器の音が大きい。

音を小さくする。(聞こえづらくなってしまうかも?)

ハウリング抑制機能の良い補聴器に買い換える(聴力にあった補聴器を選ぶ)

片耳のみの場合は両耳に変更する。片耳にしか着けていないときに比べて両耳に着けるとそれぞれの音を小さくできます。

 

その他の原因

食事の時などアゴを動かすと、補聴器と耳穴の間に隙間ができハウリングが起こることがあります。

 

耳垢が補聴器や耳穴に付いているとハウリングの原因になることもあります。

 

太ったり痩せたりして体重が変わると耳穴の大きさが変わります。

 

補聴器を出し入れするときにハウリングするのは普通です。しっかり着けていてもハウリングするのは問題です。


最後まで読んで頂いてありがとうございました。


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